患者さんからこんな話を聞くことがあります。
「○年前の○民病院の手術の時、腹腔鏡(ふくくうきょう)手術を希望してたのに、メスで広く切られた。。腹腔鏡手術なら小さい穴を開けるだけで手術するから身体の負担も少ないし、こんなに長い傷跡が残ることもなかった・・・」
これは難しいんです。
微妙な問題でベストな解決は難しいんですが、少しだけ検討させてください。
~ なぜ、○民病院は腹腔鏡手術をしなかったのか? ~
(○民病院に、オペの方法とか熱心に研究しているドクターが多いことは私はよく承知しています)
★ 時代はすごい勢いで変動しています。とくにオペなんかは。★
腹腔鏡手術というのはメリットが多いとされて、現在は一般的なオペ方法になりつつあるようですが、、
最新技術であることから、当時は「一般的なオペ方法ではなかった」のでないか。
ふつう、最新技術というのは、1 出来るドクターの数が少なく 2 症例も少なく 3 リスクが高いものも多い。
・・・ということからの判断ではないかと思われました。
去年でしたか、某病院で、指導の医師や専門業者をつけずに腹腔鏡手術をしてたんですよね。
結果、医療事故を起こし、患者を死亡させた3人のドクターが逮捕されたのが新聞やニュースで大きく取り上げられました。
★ なぜ業者さんがオペに立ち会うんですか? ★
で、医療機器の業者さんに聞いてみたんです。「なぜ業者さんがオペに立ち会うんですか?」
▼ その答え ▼
「僕も立ち会うんですけどね。やっぱり新しい機械ですから、取り扱い方法とかわからないと困るんです。専門ドクターは切るのは上手いですけど、機械自体はわからない部分がありますので」
患者さんも痛みが残ったり、文句がいろいろあるのはわかるんです。それはとっても。。
でも、業者や指導の医師が必ず立ち会うという、最新の技術というのはそれだけ神経を使う方法なんじゃないかな、とも思います。(どうしてもイヤだったら希望を丸飲みしてくれるドクターを探すしかないんじゃないか、と)
ところで、他の方のブログをコピーさせていただきました。
どこで書かれていたか、わからなくなってしまいましたのでリンクとか出来なかったのです。どうかご了承ねがいます(作者の方、ホントにすみません。参考になる文だったので掲載させていただきました)
▼手術の方法▼
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内視
一方で、今まで1万6千件を超えるトラブルがあり、5鏡下手術について、この10年余りで急速に件数が増え、今では年間6万件も行われているらしいですね。
8人が死亡しているといいます。
たとえば、内臓を器具でつまむ際に、強くつまみすぎて腸に穴をあけて腹膜炎になったり、血管を傷つけ大出血したり、と事故が続発しているようです。
そもそも、腹腔鏡手術というのは、おなかを切り開いて患部を直接目にして手術するのではなく、ちょっとだけ開けた穴から鏡を入れて、モニター画面を見ながら手術をするものです。
「あまり切らないから、患者の体への負担が少ない」と言いますが、その一方で手術の難度が高く、その結果として不確実性が増すわけです。とすると、よほど体表の美貌を気にしなくてはならない人以外は、受けるべきではない手術ともいえますね。
危険を回避するという意味では、やむを得ず外科手術を受ける時は、「あまり難しくない方法でお願いします」と言うべきではないでしょうか。
新しいやり方というのは、たいていはその開発者よりも うまい人はいないのです。
執刀医がよほどの権威でない限りは、「だれでもできる普通の方法でお願いします」という方が、より正確かなのです。
「それでは医療は進歩しない」、という批判も、聞こえてきそうですが・・・・・。