第27号 「3rd Life」
- 「普通って・・・?」2014.04.08
- こうちゃんの上京物語2014.04.08
- ~旦那後記~2014.04.08
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「普通って・・・?」
私はかつて福祉用具貸与と住宅改修の仕事に携わっており、立派な豪邸から独居老人の方のお部屋まで、本当に様々なお宅を訪問してきました。
そしてそれぞれの人の価値観、その家庭なりの標準などを見聞きするなかで「私の普通(常識)は私個人のものである」ことを痛感させられてきました
話は少し反れますが、4月末に東京へ引越し、介護体勢を整えるため2週間の入院を経て在宅生活をスタートさせたのですが…
それから数日後に発熱、そのとき処方された抗生物質が身体に合わず、ひどい下痢の症状に見舞われました。
夜中にも頻繁に腹痛に襲われ、その都度主人を起こしていたら寝不足で日中仕事にならないだろうとの判断から、下痢が治まるまで1 週間くらい入院させてもらおう、と軽い気持ちで入院したのですが…
すでに2ケ月が過ぎようとしています…(-_- メ)
この「りえこ新聞」は多くの医療従事者の方にも目を通していただいており、素人の私が医療・看護批判をするつもりは毛頭ありませんが、一患者の意見として書かせていただきたいと思います。
気管切開をして以降、大阪の病院では在宅生活に向けて何度も家族への医療指導をしていただきました。
バイタルチェックの手法、人工呼吸器の操作方法、緊急に備えたアンビューバックの取り扱い方など、様々なことを根気よく教えていただき、母も主人も、そしていつも横で聞いていたこうちゃんも頑張ってくれました。
中でも一番徹底して指導を受けたのは気管吸引の無菌操作です。
これは気管からの感染を防ぐため気管に挿入するチューブの完全清潔をキープする手順であり、その手順をマスターするのに母もとても苦労しました。
しかし、東京で入院した病院での気管吸引は無菌操作や完全清潔とは程遠いものでした。(  ̄▽ ̄)b
一事が万事と言いますか… 気管吸引に限らず点滴や胃ろうチューブの差し換え、また病衣の着替えについても、これまで私が「普通」と認識していたことと大きな隔たりがあり、その不安感が病状の回復を遅らせているのではないか?と感じています。
前述のように、価値観や常識には個人差があって当然ですが、医療の現場においては全国共通の厳然たる「普通(標準)」があって然るべきですし、そうあって欲しいと身を持って感じました。
こうちゃんの上京物語
子どもの順応性というのは素晴らしく、こうちゃんにもその特性が備わっていたことに、只々おどろき、感謝するばかりです。
上京して1ヶ月ほどで「○○ じゃん!」と言い始め、保育園では関西弁を封印し、上京から2ヶ月を過ぎた頃には「ちげぇよ !」などとキムタクのようになり、すでになにわの魂を失いつつあります (;_;)/~~~
そんなこうちゃんですが、東京の保育園では大阪の保育所で遊んでいた「バナナ鬼」を友達のみんなに教えて遊んだり、得意のウノ(カードゲーム)では保育士さんを負かしてしまったり、さらには自分がゲームに参加するのではなく、なかなか勝てない子のサポート役をしたりと、すでに新しい環境に順応しているようです。
保育所を変わるごとに逞しくなっている我が子の頑張りが誇らしく、感謝すると同時に私も頑張ろう!と、励まされています。
人見知りのモジモジくんだったこうちゃんですが、最近じわりじわりと前に出る性格に変わりつつあるようです。
先日「夏休みに◯◯くんとテッパクに行く約束したから行ってもいい?」と聞いてきました。
主人と私が顔を見合せ「テッパク?」と考えていると「鉄道博物館」のことだと教えてくれました。
鉄道博物館は埼玉の大宮にある、子どもだけではなく大人の鉄道オタクにも大人気のスポットで、こうちゃんも今までに3回行ったことがあります。
こんなふうにお友だち同士の約束をするようになり、少しずつ自分の世界を広げながら成長していくんだなぁと、しみじみ感じました。
何かと誘惑の多いこの時代、自分の意志をしっかり持てる精神力を身に付けて欲しいと願う親心と、獣電戦隊キョウリュウジャーのように強くなりたい! という本人の思いから、最近こうちゃんは空手を習い始めました。
押忍!
週末になるとピアノの練習と空手の稽古に励み、近隣に3軒ある銭湯をパパと一緒に巡り、マンションの隣にあるカレー屋さんでは、そこで働くネパール出身のマッラさんとお友達になり、そして群馬から定期的に遊びに来てくれるいとこがいて、こうちゃんの東京生活はとても充実しています。
あとは私が1日も早く退院するだけですね (^^)v
~旦那後期~
先日、6歳にしてとうとう、こうちゃんがコマなし自転車デビューに成功しました!
といっても非常にあっけないもので、公園で10分ほど練習しただけで乗れるようになってしまいました。
その前に3週間ほどトレーニングバイクに乗せていたのが功を奏したようです。
その翌日にはさっそく自転車でママの病院にお見舞いにいきました。
自転車に颯爽と乗るこうちゃんはすっかりお兄ちゃんの貫禄で「来年から小学生」になることを改めて実感した次第です。