第３９号　「３ｒｄ　Ｌｉｆｅ」　（りえこ新聞）　

池袋爆走事件

最近は小学校の用事で外出する機会が多く、主人が同行できないときはヘルパーさん２名が介助についてくれます。

先月号でお伝えした「親子会食」に行ったときのこと、当日はお天気が不安定でしたが、曇っていたおかげで暑さもおさえられ無事に学校へ到着できたのですが、

その数分後にバケツをひっくり返したような雷雨に急変、久しぶりに自然の凄さと自分のヒキの強さを感じました。

ちなみに絶妙のタイミングで一滴も濡れずにすんだ私たちでしたが、学校で合流した主人はイイ感じに濡れていました。(>_<)

今回の親子会食メニューはきびご飯、中華スープ、イカのチリソース、コーンサラダ、牛乳でした。

とても楽しく、学校での給食の様子を見ることができました。

給食中もどしゃ降りの雨でしたが、私たちが帰るときになるとピタッと止んでくれました。

｢ ツイてる！ツキまくってる！｣と大喜びで自宅に向かったのですが・・

出発して数分、なんだか怪しい雷の音が聞こえ始めたので車イスの速度をＵＰ！

ほどなくポツリポツリと雨が降り出したので車イスの速度をさらにＵＰ！徐々に雨足が強まってきたので車イスの速度をさらにさらにＵＰ！

強まる雨のなか、車イスを止めてシートをかけましょうか？とのヘルパーさんの提案を遮り「GO！GO！」のジェスチャーをすると、

全てを悟ったヘルパーのＮさんは車イスの速度をＭＡＸに！

とても人工呼吸器を付けた人が乗っているとは思えないスピードで池袋の街を爆走しました。((+_+))

無事にマンションに到着したときは、面白くて、楽しくて、しばらく笑いが止まりませんでした。

雨に濡れるという、本来ならちょっと嫌なできごとですが「生きるってこういうことだ！」と再認識できたことが妙に嬉しくて、

雨に打たれながら一緒に走ってくれたヘルパーさんには、本当に感謝です。

親子会食は子ども１人に親１人が多いなか、私たちはヘルパーさん２名と主人と私の大人数だったので「林くんのとこはいっぱいでいいね！」と言う子がいました。

良くも悪くも、車イスの私の姿は、子どもの目には特別な状況に映るかもしれません。

でも、子どもたちや親御さんに、今の私から何かを発信できればいいなと思っています。

まだ何が発信できるかはわかりませんが、４月に入学した時よりも「こんにちは」と声をかけてくれるお母さんが確実に増えていることを実感しています。

「慣れ」は人の気を緩めてしまい怖いと感じるときもありますが、「見慣れる」ということで、人の気持ちにゆとりが生れるのだとれば、喜ばしい限りです。

やはり凡人です

かつて育児をしながら働いていたとき、腰を据えてテレビを見る時間はほとんどなく、時計代わりにテレビをつけていたような感覚でした。

しかし一日中ベッドで生活しているいまは、飽きるほどテレビを見る時間があり、さまざまな情報が入ってきます。

最近は特に夏休み関連の旅行やレジャー・グルメ紹介が多く、家族で行けたら楽しいだろうな、こうちゃんといろんなことを体験してみたいな、と思うことも多く、

今の現実に対して「なんで私なん？」と何とも腑に落ちない気分になります。

沖縄にも北海道にも温泉にも海外にも行きたいし、ＳＬや夜行列車に乗ったり、今流行のバスツアーに参加したり、行ってみたいお店など、数えあげればきりがありません。

でも本当にやりたいことは、そんな特別なことではなく、ただ一つ『こうちゃんに毎日ご飯を作りたい！』ということです。

ごく当たり前で単純なことですが、それ以外に思いつかない私は、つくづく凡人なのかなと感じます。

「何でもないようなことが幸せだったと思う～♪」

そんな気持ちを実感しながら日常生活を過ごせれば、いまよりもほんの少し幸せな気持ちになれるような気がします。

夏休み

発熱のため入学式に遅れるというドタバタで始まった小学校生活ですが、一学期は皆勤賞で夏休みを迎えることができました。

とは言っても、平日は学校内にある学童クラブに行くので、夏休み前とさほど変わりない生活です・・・(^_^;)

夏休み初日にヘルパンギーナにかかり、40度近い発熱で完全にダウンしてしまったこうちゃんですが、数日間寝込んだことで一学期の疲れもとれたようで、毎日元気に遊んでいます。

夏休み前には学校からいろんなイベントの案内があったのですが、「肝試しだけは絶対に申し込まないで！」と必死なこうちゃん、

理由を聞くと「おばけは本当にいるから行ったら大変なことになる！」と熱弁していました。

なかには朝のラジオ体操などもありましたが、受付が:5:40からだったので、主人と見なかったことにしておきました。

また池袋駅前で起きた事故を受けて「危険ドラッグ追放」の案内が小学校でも配られていました。

複雑な気分ですが、親として真剣に向き合わなければと身を引き締められました。

～旦那後期～

夏休みに入り平日は学童クラブに通っているこうちゃん。

いつもは班登校ですが夏休み中の学童は一人で登校です。

毎日一緒に家を出てマンションの前の交差点で別方向に別れるのですが、信号を渡るこうちゃんを見送っていると、こうちゃんはパパが見えなくなるまで何度も何度も振り返って手を振ってくれます。

大阪にいた頃は東京に戻る自分に手を振ってくれたこうちゃんですが、いまは見送るパパに手を振りながら小学校へ向かって一人で歩いていきます。

ちょっと感動的ですね