第43号 「3rd Life」
- カリスマ2014.11.25
- それが大事2014.11.25
- 勤労感謝の日2014.11.25
- ~旦那後記~2014.11.25
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カリスマ
年々大きくなるこうちゃん、去年の服を着せると微妙に小さいので、先日ネットでこうちゃんの洋服をまとめ買いしました。
服が届いた日は強制的にファッションショー開催、こうちゃんに一通り着てもらい、着替えのたびに「めっちゃ似合っててカッコイイやん!」と息子びいきな母になっています。(^^ゞ
大阪の弟嫁がときどき大量におさがりを送ってくれたり、母がプレゼントしてくれたり、こうちゃんはそこそこ衣装持ちなのですが、主人が着せるこうちゃんの服は「またそれ?!」と思うことが多く、母親としては歯がゆいばかりです。
それは主人自身の服装についても同じことなのですが・・・
こうちゃんはたまにスイッチが入ると、上着を次々と着替えては鏡の前でポーズを決め、モデルのように部屋を歩きまわることがあります。
そんなこうちゃんですが、先日はヘンなスイッチが入ってしまったようで、なんと自分の前髪をハサミでザクザク切ってしまいました!本人いわく、長さと形が気に入らなかったようで、自分好みにカットしたとのことですが、何とも斬新な仕上がりになっており、ヘルパーのMさんは「こうちゃん触覚が生えてるよ!」と、大爆笑していました。
昔、チェッカーズの前髪が流行ったように、もしかしたらこうちゃんの「触覚ヘアー」にも火がつくときが来るのかもしれません。
これは未来のカリスマ美容師の可能性かも・・・と、またもや息子びいきの母親です。(^^ゞ
それが大事
一昨年前の1月に人工呼吸器を装着したので、年明けで丸2年になります。
これまでノートパソコンで「りえこ新聞」を作成し、文字盤を使ってコミュニケーションをとっていましたが、
それも少しずつ厳しくなってきているので、「チームりえこ」は皆さんの協力のもと、次の段階にむけて動き始めています。
ところで先日、朝からテンションの下がる出来事がありました。
どう表現してよいか分かりませんが、母親としての不甲斐なさを突き付けられたようで、心にひびが入ったような感じがしました。
さらに悪いことは重なるもので、その日の訪問入浴中、右肘が入浴用のネットのすき間に挟まり、右手が動かせなくなってしまいました。
これまでなら同じようなことがあっても、自分で身体を動かして良いポジションに持っていくことができていたのですが、
今回はそれができず「こんなこともできなくなってこれから先どうなるんだろう」という不安からパニック状態になってしまいました。
パニックで呼吸が乱れ、その状況がさらに恐怖をあおり、動揺してあたふたしていると、入浴スタッフの方が異変に気づいてくれました。
どうしたの?といろいろ聞いてくれるのですが、こちらはいかんせん右手が動かないので文字盤を指すこともできず、
自分の意思を伝える術がない「ALSの本当の怖さ」を知りました。
最近右手が動きにくくなっている自覚はあり、どんなことがやりにくくなっているのかも把握していましたが、
正直なところそれを伝えたところでどうなるものでもないと思っている自分がいて、日常を支えてくれているヘルパーさんにさえ、その事実に気付かれないようにやり過ごそうとしていました。
その日の午後、訪問看護師さんに初めて自分の気持ちを話しました。
これからのことを考えたときの恐怖心について、私に耐えきれる強さがあるのか?という不安感に押しつぶされそうになっていること、
何を話しても涙が止まりませんでした。
「林さんはいつも前向きに頑張っているんだから、ときには吐き出していいんだよ」と、言われてはまた泣いての繰り返しでした。
まだ呼吸器を付ける前、大阪の病院のリハビリ室でSTの先生とおもいっきり泣いた日のことを思い出しました。
私の場合、無意識に溜め込んだストレスを一度吐き出すことで、数年は頑張れるのかもしれません。(*^^)v
意識的にネガティブな考え方をしないようにしている私のテンションが下がったということは、完全に心が駄目になりかけていた証だったのでしょう。
そう考えると今回の出来事があったおかげで気持ちを吐き出すきっかけになったので結果オーライです。
~旦那後期~
ただいま林家は12月の引っ越しに向けてバタバタと忙しい毎日を過ごしております。
先日引っ越し業者さんに訪問見積もりにきてもらったのですが、その方がなかなかインパクトのある人でした。
沖縄出身の元吉本芸人で、30代にしてかなり薄い頭髪と情熱あふれるトークをあわせ持つナイスガイです。
「ぜひ林さまの幸せのお手伝いをさせて下さい!」との強烈プッシュに押され契約となりました。
やはり営業は押してなんぼですね。