新居でお正月
年末にバタバタと引っ越しを終え、お正月は新居で迎えることができました。
考えてみれば埼玉の武蔵浦和からスタートした結婚生活ですが、こうちゃんが産まれて川口にマイホームをかまえ、その後ALSで大阪に戻り、今回の家でなんと7軒目になります。
今年のお正月も、大阪から母と姉が遊びに来てくれました。滞在中は天気も良く、昨年同様みんなで初詣に行ってきました。
都電沿いにある「大塚天祖神社」は、小さいながらも700年近い歴史を持つ氏神様で、境内には樹齢六百年にもなる一対の大イチョウがそびえています。
新年を家族で迎えられたこと、いつもサポートしてくださるたくさんの方々への感謝、そして2015年も笑顔で過ごせるようにと祈願してきました。
今回は2泊3日の上京でしたが、特に出かけたりはせず、大阪での近況などを聞かせてもらいつつ自宅でのんびりと過ごしました。
こうちゃんは母たちと一緒に近くのゲームセンターに行ったり、小学校の校庭でバスケのシュートを披露したりと、本当に楽しそうでした。
そんなこうちゃんの姿に、大事なのは「どこへ行くか」ではなく「誰と過ごすか」なんだなと、あらためて気づかされたお正月でした。
ハートフル
今年に入って2回、小学校の土曜公開授業に行ってきました。
これまで欠かさず参加してきたので、たくさんの人が呼吸器を付けて車イスに乗っている私の存在を知ってくれています。
こうちゃんがいる1年生の教室は3階にあるため、階段は毎回マンパワーで運んでもらっています。
私の車イスは一般的なものに比べるとかなり重く、男性4人ではかなり負担が大きいため、人手が多いほど助かります。
行きはいつも校長先生を筆頭に男性の先生が協力してくれ、帰りは校内放送で手の空いた先生への呼びかけをしてくれるのですが、
先日は校内放送を聞いた保護者の方が「お手伝いしますよ」と集まってくれて感動しました。
また、主人が席をはずしていてヘルパーさんと2人でいるときにも、あるお母さんから
「今日は主人と一緒に来ているので、何かあればいつでも声をかけてくださいね」と、とても心が温くなる言葉をいただきました。
一緒にいたヘルパーのTさんが
「りえこさんが来ることが、だんだんお馴染みになってきましたね!」と言うくらい、
すすんで手を差し伸べてくれる方が増えていることがとても嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいです。
最近はバリアフリー化が進んでいるため、どこに行ってもエレベーターや階段昇降機が備え付けられており、現役のヘルパーさんでも
「ALS患者の車イスを担いで階段を上る」という経験は、ほぼ皆無だそうです。
入学当初、不慣れな人たちに身を任せて階段を運んでもらうことは、とても怖いことでした。
こんなときこそ、ヘルパーさんには私の代弁者になってもらわなければなりません。
ヘルパーさんは見守るだけではなく、サポートしてくれている人に的確にアドバイスができるようになって欲しい、とお願いしました。
そんな経験を積み上げながら成長してきた私たちですが、いまでは学校の先生たちまでも、
運ぶときに車イスのどこを持てばよいか、階段を上るときは前向き、下るときは背を前にした後ろ向き、ということまで完全に把握してくれており、本当にありがたい限りです。
先日はこうちゃんと同じクラスの男の子が「僕も手伝う!」と駆けつけてくれました。
(危険を伴うので気持ちだけいただきました(^^ゞ))外出して人の温かさに触れることで、とても大きな幸せを感じています。餅は餅屋
先月はしれ~っと「りえこ新聞」をお休みしましたが、特に体調が悪かったわけではありません。
ご心配をおかけしてすいませんでした。
実は最近パソコンのキーボードが使いにくくなっており、環境を整えるのに少々時間がかかってしまいました。
先日「東京都障害者IT地域支援センター」という施設へ相談に行き、パソコン周辺機器の情報を教えてもらいました。
今回は教えてもらった「スクリーンキーボード」という機能を使い、キーボードではなくマウスで文字入力をしているのですが、いまのところ、とても便利に使えています。
やはり餅は餅屋、ですね。
ほっこりする話
先月、義母の13回忌の法要で主人とこうちゃんが群馬へ行ってきました。
法要後にこうちゃんは義妹の家に泊まり、たっぷりと遊んできました。
群馬へ行く数日前、ホットケーキミックスを使ってアメリカンドッグを作ってあげたらとても気に入ったようで、作り方をメモって群馬に持っていき、妹の家で実演したそうです。
妹が「おいしいね。りえちゃんネットで調べたのかな?」と聞くと、
こうちゃんは「違うよ“ないぞう”だよ。ママの中には色々な美味しい物の作り方が“ないぞう”されてるんだよ!」と答えたそうです。
とてもユーモアのある、嬉しい言葉でした。
~旦那後期~
ただいま林家は12月の引っ越しに向けてバタバタと忙しい毎日を過ごしております。
先日引っ越し業者さんに訪問見積もりにきてもらったのですが、その方がなかなかインパクトのある人でした。
沖縄出身の元吉本芸人で、30代にしてかなり薄い頭髪と情熱あふれるトークをあわせ持つナイスガイです。
「ぜひ林さまの幸せのお手伝いをさせて下さい!」との強烈プッシュに押され契約となりました。
やはり営業は押してなんぼですね。