「自己治癒システム」への絶対的な信頼感
時代を超えた伝統医学は〝治癒力〟の存在を証明している
- 重要な医学体系である「伝統医学」とは
- 「自己治癒システム」への絶対的な信頼感
- 自己〝治癒力〟を活用する医療とは
「代替医療」「伝統医学」「自然療法」など、似たようなこれらの言葉については厳密な分類方法や説明が大変むつかしく、無用の混乱を招きかねません。
本書(「リウマチ卒業生に学ぶ9レッスン」)では西洋医学と対比した「代替医療」が読者にとってわかりやすいと考え、これ以降は「伝統医学」のこともひっくるめて「代替医療」と表記します。
西洋医学に対して、代替療法の特徴は、安全性が高く、人間の全体性を向上させ、治癒力の強化を目指すというもの。
「自分で治す」という覚悟を持ち、「病気になった今までの生活習慣を改めれば、健康になって当然だよね?」という考え方は、自己治癒システムへの絶対的な信頼感に基づいています。
わたしが出会った最初のリウマチ卒業者のNさんが、そうでした。
「人任せにせず、できること、良さそうなことはすべて実践してみる」という考え方は、運命を自分の意思の元に取り戻すという方法に他なりません。
あれやこれや頭で考えていると、かえって不安の闇が深まる場合も多いのですが、逆に、とりあえず試してみようと気楽に実践していくと、徐々に迷いが消えていくものです。
行動・実践が先にくると、どんどんエネルギッシュになっていくのです。
西洋医学か、代替医療か、どちらの治療法を選ぶのか、どう組み合わせるのかについては、本来なら患者さん本人にこそ、選ぶ主導権があります。患者さんが強い信念を持って選んだ代替療法であれば、わたしも全面的に応援します。必ずわかっていてほしいことは、治療法が病気を治すのではなく、あなたの生命力が病気を治すのだということです。
まずは、自分の〝治癒力〟を信じましょう。
骨折した時、自分の骨に「くっつけ」と命令する必要はないし、傷口に「血を止めろ」と指示する必要もありません。
からだには快復する力があり、自己治癒できるようにつくられています。
自分自身を信じるのに、どんな根拠も証拠もいりません。
自分自身を信じることで、これまで眠らされていた〝治癒力〟は、「あなたに、やっと気づいてもらえた!やっと信じてもらえた!」とよろこび勇んで、これからは本領を発揮できるようになるのです。
しつこいようですが、もっとも重要なことは、できるかできないかという迷いを含んだ判断ではなく、「わたしは治る」という強い信念と、どうしても治らなくてはならないような強い動機を持つことです。
そのうえで、こころから正しいと信じられる治療法を選び、積極的な姿勢で取り組みましょう。
残念ながら、「これしかない」「こうしなくてはならない」という、「ただひとつの魔法の治療法」というものはありません。
治ることに焦点を当て、柔軟性を持てば、治療法の多様性を認めることができるでしょう。
中村司 著「リウマチ卒業生に学ぶ9レッスン」
~すべての関節痛は〝治癒力〟を語る~
第6章より抜粋・編集
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