あなたはホントにパーキンソン病!?~パーキンソン症候群との違い
このコラムは 岐阜県 難病連「パーキンソン病友の会」の2005年会報 に掲載されました
← ※岐阜県・難病連の会報
去年、「パーキンソン病を治す本」の著者で知られる水嶋丈雄医師の勉強会が東京都内で開かれました。
その第一声が「パーキンソン病の患者さんがホントにパーキンソン病なのか、必ずチェックをし直してください。」という発言でした。
最近、鍼灸など東洋医学界で「パーキンソン病でない方も混じっていて話をややこしくしている」という話題があります。
というのも、国際基準で定義される、(純粋な)パーキンソン病とパーキンソニズム(パーキンソン症候群)の区別をハッキリしないと患者さんの治療法や今後の予測がつかないから困るんです。
★ 今回はできるだけ簡単に要約してみます ★
(単純にしても頭がクラクラしますネ)
パーキンソン病によく似たモグリの病気はパーキンソニズム(パーキンソン症候群)と言われる3つ。
1.薬剤性 2.脳血管性 3.神経変性疾患 です。
その 3.神経変性疾患の中には
3-A アルツハイマー病
3-B びまん性レビー小体病(DLBD)
3-C 多系統萎縮症(MSA)
3-D 進行性核上性マヒ(PSP)進行性核上性麻痺
・・等があります。
当てはまる人はちょっと疑ってみたら!?
■ 1.薬剤性パーキンソニズムは使用している薬物のチェックをしてみましょう
向精神薬がパーキンソニズムを起こしやすいことは知られていますが、消化管運動機能抑制剤(吐き気止め、食欲増進薬)やカルシウム拮抗剤については疑いを持たないことが多いみたい。 要チェック!
■ 2.脳血管性パーキンソニズムは背中が反り返る傾向がある。(伸展姿勢)
パーキンソン病は体幹、股関節などの屈曲姿勢(腰が曲がる等)が大きな特徴なので逆。
■ 3.神経変性疾患パーキンソニズムは自律神経症状の合併が多い。(初期の区別はむつかしい)
A.アルツハイマー病
B.びまん性レビー小体病は痴呆を伴います。
C.多系統萎縮症(MSA)
D.進行性核上性マヒ(PSP)進行性核上性麻痺
は共に一定期間の経過観察が必要です。
★ パーキンソン病の初期は歩行時に片方の手がリズム良く振れないことが多い。ほとんど片方から症状が現れるから、両方の場合、パーキンソン病以外を考えたほうがいいかもしれません。
この区別について参考になる本を紹介させていただくと「パーキンソン病診断ハンドブック」 (著 山本光利 香川県立中央病院 神経内科主任部長/ ライフサイエンス 1260円)という本があります。
この本を見ながら患者さんと医療従事者がおしゃべりしながら傾向がつかめる、という本です。 (ただし、一人で読むとツマラナイかも。。)
※ 1.「原稿を1000字程度で」と依頼されてましたが、1100字になっちゃった。。 すみません。
■ 「今日からできる!! 97%の人が知らないパーキンソン病を超える方法」
■ 医療用 こだわりホットパック
パーキンソン病の腰の痛みが楽になった。お腹に当てていたら尿がでるようになった。
パーキンソン病とパーキンソニズム(パーキンソン症候群)との違いについて
パーキンソン症候群(大脳皮質基底核変性症)のご家族の方のご質問にお答えしました。
「パーキンソン病を超えるCD」をお送りいただきましてありがとうございます。
さっそく聞かせていただきました。現代人、しかも日本人が直面している現状を知って、少々愕然といたしました。
日本の医療はそんなに遅れているのですか・・・
またファーストフードだけではなく、私たちの回りには食品添加物など、危険な食物が溢れていることは以前から危惧していましたが、そこまでひどい状況にあるとは、ただただショックです。 ・・(略)・・
CDではパーキンソン病とパーキンソニズムの鑑別が必要であるとされていますが、双方の治療はどう違うのでしょうか?
パーキンソン病とパーキンソニズム(パーキンソン症候群)の差として最大の違いは「予後(これからの予測)」が違うことでしょう。
治療家ならよくわかると思いますが、治療方針を組み立てる際、予後の判断は大変重要になります。(病気について「見当はずれな見込み」を話す先生がいれば、社会的にどうかしていると大体の人は考えると思います)
病院でいただく薬についてもパーキンソン病なら最初からある程度効果が見込めるとされていますよね。
パーキンソン病とパーキンソニズム(パーキンソン症候群)は「似て非なる病気」と言えなくもないので、やはり鑑別が必要ですが、不正確なこともままあるようです。2つを区別しますとパーキンソニズム(パーキンソン症候群)よりパーキンソン病のほうが軽い、良い状態に向かうという見解が多いようです。
厳密な鑑別はかなり面倒なようなのでご自分である程度予測がつくよう参考として上に書いてあります「あなたはホントにパーキンソン病!?」をお読みください。
もともとパーキンソニズムは単体の病名ではなく、「パーキンソン症候群」としてパーキンソン病に似た症状を起こす複数の病気の複合体ですから1つ1つのデータに乏しいという特徴があります。
「徹底的に●●を避ける、また決して悲観せず心の健康を保つこと、 ・・(略)・・などはよくわかりました。
パーキンソン病は震えがありますが、パーキンソニズムはなかったり、症状にも差があるようです。
具体的な治療方法は、双方に差があるのでしょうか?
パーキンソン病は画一的な治療でも一定の効果があることは多くの研究でわかってきています。
例えば癌のように生命に関わる病気ではありません。進行を食い止めることはそれほど難しくないのです。
震顫(震せん/しんせん)と呼ばれる手足の振るえについて、パーキンソン病のほうは、私の治療、特に鍼灸をすると15分もすれば震せんは大体止まってしまうのですが、パーキンソニズム(パーキンソン症候群)のうち進行性核上性マヒ(PSP)については上記の方法が思ったような効果が得られない症例を確認しています。こういった頑固なパーキンソニズム(パーキンソン症候群)は基本CDセットでお話ししている「困った時のありがとう療法」、「病気の原因や治療法を探るリーディング」などまで含めた画一的でない「個別的なプログラム」も加える必要があるかもしれません。
もちろん、人間は「考え方と食べ物で出来ている」という基本的考え方により、パーキンソニズム(パーキンソン症候群)においても上記ご指摘のような「基本ラインに沿った地道な姿勢・生活」、私がご紹介している徹底した排泄療法が基本的治療法にあたると考えております。